このガソリン高騰の影響を受けている産業は、ほかならぬ自動車産業である。それも、4リッター5リッターという大型SUVを生産していた3メイジャーがその影響を最大に受けている。破産寸前のGM、経営建て直しを迫られているフォード、メルセデスベンツの翼下ではあるが、クライスラーも元気がない。それに比べ、燃費の良い日本車、韓国車は売上げを伸ばしている。特に日本のハイブリッド車はデリバリーまで6ヶ月待ちという状況だ。ガソリン価格が上昇し、今後も価格上昇が予想される中、米国の自動車メージャーは日本車に勝る燃費のよい車を開発するか、輸入に頼らない供給が安定した低価格燃料の開発に挑むかの選択に迫られている。ゼネラルモータースはLive Green Go Yellow キャンペーン、フォード社はE-85 キャンペーンをそれぞれ推進しエタノール燃料の普及に力を入れている。
エタノールを広めるには、エタノールのGSが不可欠だ。エタノールを既存のGSで販売するのには、エタノール専用のタンクの設置が必要だ。その供給所を新設するには、約10万ドルの投資が必要。エタノール普及協会では、既存のGSにエタノールを扱えるタンクの設置補助金として3万ドルを提供しているが、普及が思うように進んでいない。石油企業と近い現在の米政府は、エタノール政策へは前向きに対処していない。
そこで、州単位でエタノールの普及が進めれているのが現状だ。コーンの産地であるアイオワ州では、新エタノールステーションの開設費用の半分を州政府が提供し、1ガロン販売するごとに25セントを援助している。(The New York Times)カンサスやイリノイ州でもエタノール普及に免税政策を行っている。をもちろん、エタノールを燃料とするフレシキブル燃料車が普及しないのでは、専用のGSも当然増えない。エタノールGSの広まりを遅らせているもう一つの理由に、石油大手がエタノールの普及に協力的でない事も最近のテレビや新聞で報告されている。GSの多くを運営する石油メージャーのGSではエタノールの供給を拒んでいるというニュースもある。